MMTレンズ シリーズ!
その0:エレファント・イン・ザ・ルーム その1:象がいない「主流」ビュー その2:MMTビュー簡略版(とデフレ経済)← 今回はここです! その3:「財政に従属する金融政策」とは その4:おぼえよう!財政スペース その5:財政スペース② 遊休資源と「より良い社会」の話
で、今回の目的ですが。。。
まず前回の最後に紹介したビューを簡略化してから財政政策の動的なイメージを把握します。
そのあと、そのビューを使ってデフレ経済を表現してみます。
前回の図を少し簡略化します。
前回あった手形とか社債以下、他の決済手段は「あるのがあたりまえ」ということで、消します。
そして国債の色を緑にしました。
図2-1 MMTのビュー(簡略版)
まずは、青のマネーサプライにご注目。
このマネーサプライ(簡単のため預金+現金)は、右側と左側の二うにくっきりと分けることができます。
つまり、
左側・・・民間の銀行貸出で作られた分
右側・・・政府の財政支出で作られた分
この右側です、G+Mつまり国債と準備預金と現金の合計。
だから右側は
「過去の財政支出で生まれ、まだ徴税されていない額」とぴったり等しい
ということができるのです。
この様子、右側部分は財政支出で増え、税で減少する様子をGIFアニメにしましょう。
図2-2 財政支出で右側が増える
図2-3 徴税で右側が減る
以上、B+Mは財政政策「だけ」で決まるんですよ!
よろしいでしょうか?
改めて、そうすると、マネーサプライは下のように表せますね。
つまり、銀行貸出で創出されるローン付きのマネーと、財政支出が創出したマネーの二つに「正確に」分けることができるんです。
図2-4 MMTのビュー(超簡略版)
さらにもう一歩だけ
今回の最後、行きますよ!
ポイントは二つ。
ポイント1
「左側」の銀行貸出って日々変動します。景気でも動きます。
ポイント2
マネーと実物資源を対応させます。
第ゼロ回で少しだけやったのですが、
マネー>実物資源 だとインフレ的
マネー<実物資源 だとデフレ的
というやつ。
図2-5 MMTビューでみたデフレ経済
おわかりいただけるでしょうか?
いつも真ん中にスペースができていて、常に実物資源が余っていることを表しています。
デフレですよねえ。。。
さて、今回はここまで。
次回は、MMTからのマクロ政策のイメージの概観をやったらビューの紹介は一区切りです。
前回も書いた通り、そのあとはこのレンズを使っていろんなテーマをゆっくり論じてみたいと思います。
個別テーマは以下のようなものを構想していますが、もしリクエストがありましたら、ぜひ!
・IS-LMがなぜダメか(リクエストあり) ・政策金利について(リクエストあり) ・QEについて ・金融不安定について ・国債廃止論について ・インフレについて ・ジョブギャランティについて
1. 無題
財務省廃止論、財務省無くても国は滞りなく動くのかが聞けるなら聞きたいです。